2011年1月17日月曜日

風と共に去りぬ

以前からずっと気になっていた「風と共に去りぬ」を観ました。

そもそもなぜ観ようと思ったかというと、大学在学中にお世話になった先生がある日、
「スカーレット オハラが長いスカートを引きずりながら大階段を駆け下りるシーンが美しい」とおっしゃっていて、聞いた瞬間に僕の頭の中には、
オレンジがかった夕暮れの中で幅の広くゆったりとカーブした黄土色の石でつくられた立派な階段を
男性が女性の手を引きながら何かから逃げるように下っていくような場面を想像しました。
当時、私は想像したこの映像がとても美しく思え、いつか本物を観て確かめようと思っていたのですが観るのに3年もかかってしまいました。

ただ私が想像した映像がそのままある訳など無く、
実際は屋外ではなく室内だったし、直線階段だったし、スカーレット一人でした。
確かに先生のおっしゃる通り美しかったのですが、
予想よりスカーレットのスカートの裾は長くなく、大階段が場面に出てくる度に無駄に身構えをしていたので少し拍子抜けしてしまいました。
もっと自然体で観ていたら全く違う感想になったんだろうなと思います。

それにしても南北戦争が背景にある物語だと知ってはいましたが、
これほどまで話の主軸になっているとは思っていませんでした。
それに観る前はスカーレットとバトラーの2人が結ばれるハッピーエンドを期待していたし、
スカーレットに関しては日本でいう大和撫子を期待していました。


映画は、自由気ままなヒロインが戦争で何もかも失い、立ち上がり、幸せを手に入れ、気持ちのすれ違いで恋人を失い、孤独になりながらもなお前向きに立ち上がろうと決心する姿で終わります。
戦後の日本でこの映画が当時の人に感動を与えた理由がわかる気がしました。

ただ、スカーレットの性格や行動には呆れてしまうことが多く感情移入できなかったり、
どうも先述したような勝手な先入観が邪魔をしてしまって、
この映画の本当の素晴らしさに辿り着いていない気がするので、
また別の機会にもう一度観たいと思います。

蛇足ですが、義妹メラニーが才色兼備かつ思いやりに満ちていて、今まで観た映画の中で一番理想的な女性像でした。